ポップ・ミュージックの場合、
ほとんど全ての曲は、
レコーディングの最後に「マスタリング」という作業を行います。
この「マスタリング」という作業を、
どうやったらわかりやすく説明できるかずっと考えていましたが、
「押し寿司」に例えることができるのではないかと思い付きました。
押し寿司はネタとシャリを型に押し込んで作ります。
型の大きさが決まっていて、その中に入るように作らなくてはいけません。
例えば、型に入りきらない大きなマグロを入れようとした場合、
・切って小さくする
・無理やり押し込む
という手段が考えられます。
消費者からするとマグロが多い方が嬉しいはずなので、
なるべく押し込もうとします。
また、マグロを切って小さくすると、
シャリとの分量バランスが崩れてしまいます。
そうすると、シャリまで少なくしなくてはならず、
全体的にボリュームに欠ける仕上がりになってしまいます。
そのため、職人は「無理やりに押し込む」傾向に偏りがちですが、
押し込まれすぎて、形の崩れたマグロは
食べたくないですよね。
音楽でも「決められた型の中に、どう音を収めるか」という点で、
同じことが行われています。
「ボリューム感」がある方が迫力があってカッコよく聞こえるので、
みんなせっせと、音を潰して、
型の中に収めようとするのです。
そもそも、この「押す」という作業は、
ネタとシャリの一体感を出すために必要な作業です。
ですが、いつしか「ボリューム感」ばかりが求められるようになり、
音圧戦争と呼ばれる時代に突入していきます。
つまり、みんな音を詰め込むのに夢中になりすぎて、
ネタやシャリが潰れるまで押し込むようになってしまったということです。
なぜ、みんな「音を押し込みすぎて」しまうのでしょうか?
それは、押し寿司の「型の大きさ」が変えられないからです。
「型の大きさ」とはオーディオ機器(スピーカーやイヤホン)の「音量レベル」
だと思ってください。
あなたが家で音楽を聴く時、
私が家まで行って、
「自分の曲を聞く時だけ音量レベルを上げて聞いてください」
というわけにはいかないですよね。
だから、同じ音量レベルでもカッコよく聞こえるように
ある意味、仕方なく音を潰しているのです。
では仮に、型を大きくすることができたら?
それまで無理やりに、
マグロやシャリが潰れるぐらい押し込まないといけなかった中身を
一回り大きな型に入れてやることができれば、
「同じ分量」のマグロやシャリを
潰すことなく、美味しい押し寿司を作ることができます。
「型の大きさ」が変えられないのは、
あなたが家で音楽を聴いているケースです。
では、「型の大きさ」が変えられる場合、
つまり、ライブだとどうなるのでしょうか。
好評なら続きを書きたいと思います。


とてもわかりやすく理解できて
読んでてめちゃくちゃ楽しかったです!
ふむふむ…それでそれで…となったところで
終わってしまったのでぜひ続きをお願いします!!!
やたらとリマスター版が出るのはそういうことか!と。
何も知らずに、変わったと言われればそんな気がするな〜何となく違う気がするな〜と、その程度にしか分からず感じていたけれど、波形を思い浮かべながら聴いたらまた違ったように聴こえるかもですね。
音圧戦争、興味深いですね。
押し寿司の続き、気になります!
大きくなったらどうなるのーーー💦
そして何のために?と思います。
再生回数や目立つために音質を犠牲にするなんて作品を作る人からしたら不本意なのでは?と思ってしまいますが。。。
ライブに向けてデジタルで聴き込んでいった曲もいざライブで聴いたら全然違って(大体が大きく上回って)良かったということからしても、作り手の本音はどちらなのかしらと気になります。